第4話 この気持ちって?
日もすっかり沈んで周りはすっかり暗くなりました。
夜は星を眺めに行きます。
外に出ると、空にはたくさんの星が輝いていました。
「凄くきれい……」
あれ?咲希と由美の姿がありません。
置いて行かれちゃったよ〜
う〜アイツら親友じゃないな。
女の友情とは何なんでしょう?誰か教えてください。
「アイツらは?」
「うわっ織川君、よく私だって分かったね」
「寂しそうにポツンと一人でいるのは沢田だけだぞ」
「咲希と由美に置いて行かれました」
「オレも同じだ……室と永に置いて行かれた」
「なんだ、仲間だね」
私と織川君は二人で星を眺めました。
空が高くて天の川までしっかり見えます。
都会からでは絶対に見えない自然が生み出すプラネタリウムです。
「あれがアルタイルで天の川の左上にあるのがベガだ」
「ほ〜織川君って物知りだ」
「沢田には彦星と織姫って言った方がいいかな」
「あ…そのお話……かわいそうだよ、一年に一回しか会えないって」
「急に物語の世界に入り込んだな。あのさ、沢田だったらどうなる?」
「私だったら耐えられないよ〜好きな人のそばにいたいもん」
「……そうだよな」
織川君は目の前の小川をジャンプして渡った。
「この位の距離だったらいいのにな」
「うん、それだったらすぐに会えるもん」
小川の向こうに織川君、こっちに冬花がいる…
これって織姫と彦星状態です。きゃー♪
織姫と彦星…やっぱり好きな人には隣にいてほしいよね。
うぅ〜それより寒くなってきました。
やっぱ上に着てこればよかったよ。
「寒いんだろ」
「……うん」
「ほら」
織川君は着ていたジャージを私の肩に掛けてくれました。
「でも、織川君が……」
「オレは長袖を着ているから大丈夫だよ」
「ありがと」
織川君のジャージは爽やかなミントの香りがしたよ。
あれ? またさっきと同じような感じ……
胸の中が痛いような、くすぐったいような感じになりました。
「どうした?」
「ううん、何でもないよ」
◇◇
「あぁ〜極楽〜ですぅ〜」
大きなお風呂は気持ちがいいです。
「冬花、あんたは年寄りかい」
「由美と咲希はどこ行ってたのさ〜」
「いいじゃん、ねぇー由美」
「ねぇー咲希」
「冬花はどうだった?」
「織川君が星座のこといろいろ教えてくれたよ」
「さすがクラスNO.1だね〜」
「うん♪」
「冬花うれしそうだね、いいことあったりした?」
「え? べっ別にないよ〜」
「怪しい〜」
うわー、急に恥ずかしくなってきたよ〜
どうしちゃったの? 今日の私はなんか変だぞ?
・・・・・⇒
「冬花は真ん中ね」
「由美、私寝相悪いよ」
「いや、冬花が一番寝相いいよ」
「咲希と由美が並んで寝たら、明日は二人とも血だらけになってるような気がするよ」
「え〜それじゃ私が明日血だらけじゃない」
私達は夜遅くまで、ずーっとお話をしていました。
明日は完全に寝不足モード全開になりそうです。
明日も楽しい一日になれますように……
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